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「ことのは文庫×pixiv 『ほっとひと息。カフェからはじまる小説コンテスト』」結果発表
2025年8月27日
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pixiv事務局です。
2024年11月27日(水)~ 2025年4月13日(日)まで開催された、「ことのは文庫×pixiv 『ほっとひと息。カフェからはじまる小説コンテスト』」の受賞作品がついに決定しました。
カフェを舞台にした作品を募集する本コンテストでは、680作以上の応募作品が集まりました。たくさんのご応募ありがとうございました。
多数の力作の中から、厳正なる審査の結果、受賞の栄冠に輝いた作品を発表します。
ことのは文庫編集部の選評と合わせてご覧ください。

コンテスト総評

本コンテストに多数のご応募をいただき、ありがとうございました。
受賞された皆様おめでとうございます。
応募された作品は、それぞれに魅力があって、選考する側も全作品と真剣に向き合わせていただきました。とても読み応えがありました。
コンテスト全体の傾向としては、カフェという親しみのある舞台をテーマとしたことで応募しやすくなったことが感じられました。身近で見かける舞台だからこそ、書けることも多かったのだろうと思います。その分、カフェという舞台は書けているものの、それを使って何をテーマに物語を創出したいのかという部分、つまりメッセージ性が弱く感じられる作品もありました。
せっかくカフェの雰囲気の良さやコーヒーやご飯がとても美味しそうに表現できているのだから、それを活かすためにもうひと手間かけて登場するキャラクターたちに何をさせるのか、言わせるか、などアイデアを練り込み、読み手の心に何か響くものがあれば入賞も狙えていたのではないか、という作品も多かったのが惜しかったです。
今回惜しくも受賞を逃した皆様、この経験を糧にこれからも創作活動を続けてください。そしてまた機会があればぜひ挑戦を。皆様の今後の活躍を楽しみにしています。(ことのは文庫編集部)

大賞:長編部門より1名

賞品


  • ことのは文庫より書籍化

  • 賞金10万円

受賞作品

大賞受賞おめでとうございます。
カフェならではのくつろぎの空間を綴った多くの応募作品の中で、本作の調理師・鳴海と絵本作家・槙の二人が織りなす物語は、京都弁を話す槙のはんなりした雰囲気も相まってカフェ『絵本とスープ』を訪れるお客さんの悩みが優しく包み込まれ、読後はとても温かい気持ちになれました。
また、カフェを題材とした中で「絵本」をテーマに含めたところも特筆すべき点でした。それによって読み手には自身が持っている本の思い出、創作する者にとっては作品を生み出すことへの想いなどが呼び起され、この作品に重厚感を与えているようにも思えました。
もちろん、カフェ作品らしく鳴海が作るスープや裏(?)メニューはどれも本当に美味しそうで、調理するところや卓に料理が並ぶところ、お客さんが食す一口目などのシーンの端々では、文章なのに匂いや温度まで感じられ、読んでいてお腹が鳴りました(笑)。
物語全体を通して鳴海と槙という二人の青年の視点やセリフもしっかり書かれていて、それぞれの心情の変化や成長が楽しめる構成、そして「ねこさん」という猫の存在で最近の流行りもしっかり押さえる姿勢も評価したポイントです。
近くにこんなカフェがあったら通いたい、そう思わせる素晴らしい作品でした。

ことのは賞:短編部門より複数名

賞品


  • アンソロジーの一編として書籍化検討

  • 賞金1万円

受賞作品

「悩める人が黒猫に導かれて辿り着くのは、思い出の料理が食べられる喫茶店」という入りからもう読むスピードを落とせませんでした。その喫茶店に入ることができるのはおひとりさまで、お支払いはお迎えに来る人が払うという、何やら不思議な要素もありワクワクしながら物語に浸りました。
出てくる思い出料理とともに溢れる父の深い愛情。手作り料理と愛の繋がりは太く、時に人を強くさせてくれるものだと改めて感じ、読後は生きるうえで支えてくれる味方ができた気分になりました。
雨が降っている間だけの短い時間の物語が短編としてちょうどよく、綺麗でした。
文章も読みやすく、バイトさんたちやお客様夫婦、一人一人の秘密を、妻と夫の秘密と絡めて説明していく構成も分かりやすかったです。
妻に一途な夫、格好良いです! 登場人物たちのキャラクターと関係性も大変魅力的でした。未来が見える妻、過去が見える夫という対比も良かったです。
切ないけれど未来に少し希望を感じる、美しい物語でした。
鎌倉の風景や花の鮮やかさに、主人公の過去、才能や友情への葛藤が重なる印象的な物語。
画廊喫茶の店主との出会いを通じて、その人柄や展示される様々なジャンルの作品に癒されていく姿が丁寧に描かれていました。
主人公の凛とした雰囲気が伝わってくる生け花の表現が美しかったです。
紫陽花や銘菓、花火大会と、舞台の鎌倉を大切にした描写も魅力的。
ラストに登場するお揃いの指輪に二人の決意と絆を感じて温かい気持ちになりました。
「宇宙に浮かぶコロニー」が舞台という点に、まず目を奪われました。ともすれば難しくなりがちな題材に果敢に挑戦された姿勢が素晴らしいと感じます。軽快なトーク調の地の文が短編という枠組みに合っていて、気持ちよく読み進められました。地球を知らない主人公がカフェのお客さんからもらった地球産のお土産や、地球の空の話に感じる「不思議さ」も面白いです。日常から飛び出した世界を味わえる、浪漫のある作品でした。

特別賞

惜しくも受賞を逃しましたが、特に印象深く、深い感銘を与えた作品に特別賞を贈呈することになりました。選評とともに発表いたします。

受賞作品

大阪梅田の地下街。長年工事が行われているおかげ(?)でどこに何の出口があるか分からず道に迷うことが多く、ネットのスラングにもなっている「うめだダンジョン」が舞台。
うめだダンジョンで迷子になった人しか辿り着けない喫茶店・「迷宮喫茶」があるという設定にまず惹かれ、今はもうなくなってしまった地下街の泉の広場などが登場するのも魅力的です。
迷宮喫茶の店長・泉はのんびりマイペース、個性的なキャラクターで人懐っこい関西弁も読み心地がよく、お客さんにかける言葉選びも名言が沢山。
お店で出てくる飲み物や料理は、コーヒーはもちろんミックスジュースやナポリタン、クリームソーダやホットケーキなどどれも昔懐かしの美味しそうなもので、グルメ作品としても楽しませてもらいました。
なぜか迷宮喫茶に何度も訪れてしまう可愛い迷子系主人公・彩夏と泉との恋愛要素も注目部分で、ご当地×グルメ×恋愛、三拍子で満たされる作品でした。
受賞者のみなさま、おめでとうございます。
たくさんのご応募、誠にありがとうございました。
また、2023年8月28日~12月31日で開催された「ことのは文庫×pixiv 『カワイイ動物たちが大活躍!もふもふ小説コンテスト』」受賞作アンソロジー『もふもふ ふわふわ どうぶつ癒しのアンソロジー』が8月20日(水)より発売中!
ここでしか読めない、ことのは文庫人気作書き下ろし短編も収録されています!
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